今回は趣向を変えて、魚の加工食品をレビューしてみます。
ついに案件！？
なわけありません・・・
大分県の水産加工会社、「やまろ渡邉」さんの
「豊後水道のアイゴ一夜干し」と
「アイゴのトトジャーキー」です。
いま日本各地の漁場で、藻が消えて磯のゴツゴツとした岩肌が露出してしまい、それがあたかも砂漠のように広がる「磯焼け」が問題となっています。
その原因の一つとしてアイゴがワカメなどの海藻を食べてしまっていることが指摘されているのです。
当ブログでも以前アイゴや磯焼け問題を紹介したことがありました。
毒針があることなどから食用として需要のない「未利用魚」であるアイゴですが、実は味はなかなか良いことでも知られています。
私も以前まるサバしたときは意外な美味しさにびっくりしました。
アイゴが多くの人に食べられて売れるようになれば、漁師もアイゴを獲るようになり、磯焼けを減らすことができるのでは？という発想のもと、「おいしく食べて磯焼けを減らす」というコンセプトでこれらの商品が開発されたそうです。
普段はあまり加工魚を買うことがない私ですが、素敵な理念だな～と思い購入してみました。
豊後水道のアイゴ一夜干し
アイゴの半身が入った1パックが500円です。最初は少し高めかな？と思いましたが・・・
来てみてびっくり。20cm以上はあるビッグサイズでした。
1切れで2人分くらいは確保できそうなので、値段に対するお得感がありますね。
パッケージに調理方法が書いてあります。
これによると皮目を5分～8分、裏返してから3分、酒を入れて蓋をして1分が基本の焼き方のようです。
我が家では皮目はもう少し長めに10分以上くらい、その代わり裏返した後はすぐに酒を入れて蓋をしてさっと1分くらいで焼いた方が、皮のパリッと感と身のしっとり感が増して美味しかったです。
また、最近知った手法で、「魚をしばらく焼いた後に油を変える」というのも試してみたのですが、変えなかったときに比べて魚の匂いのむわっと感がなくなったのでオススメです。
凍ったまま焼くのですが、身がビシッと真っ平の状態で冷凍されているので、強く押さえつけなくても焼きやすかったのが地味に嬉しいポイントでした。
家で干物を作って冷凍すると、どうしても多少反り返ってしまうんですよね。
さすがプロです。
とはいえだんだん反ってきたので定期的に押さえながら両面を焼いて完成。
箸を入れてみると、皮が硬くて跳ね返してくるほど力強く、なかなか切れません。
やっとのことで切れましたが一抹の不安を覚えながら食べてみると・・・
めちゃくちゃ美味しい！
固めのしっかりした食感ですが、パサついた感じがなくてしっとり。
実は同封されていたチラシに「サバとホッケに似ている」と書いてあり、サバとホッケって全然違うやんけと怪しんでいたのですが…まさに言い得て妙。
身質は馴染みのある魚の中では脂の乗ったサバに近いですが、もっとホロホロ・ポロポロする感じ。一方、脂の乗りと味わいがホッケを思わせます。
臭みも感じません。
唯一ハラミの辺りだけ皮にアイゴの匂いと苦みを感じましたが、いやな感じはせず良い意味での個性が出ている印象。アユやサンマの内臓の苦みに通ずる味わいで、アイゴのそれはなぜか焼酎に合いそうです。
味付けもちょうどよく、「塩だけで味を引き出した」という文章に偽りありません。
しょっぱすぎず、ほどよい塩梅。
シンプルに焼いても美味しいし、他の料理へのアレンジ食材としても使いやすそうです。
自家製干物に慣れると、市販の干物はどうしてもしょっぱすぎに感じてしまい敬遠していたのですが、本当に品の良い美味しさ。
なんだかんだ自家製で塩加減失敗してることも多いしね
やはりプロの仕事はすごいです。
加工品で冷凍で届く手軽さも◎。
まるサバごはんはその名の通り「まるごと捌こう！」という原理主義的なスタンスから始まりましたが、こういう気楽さも良いですね。
実際、今回の商品も用事があって受け取りを一度延期しましたし、受け取った日も飲み会があったので食べたのは次の日でした。
美味しい魚がいつでも好きな時に食べられるというありがたさ、改めて身に沁みました。
総じて期待をはるかに上回る商品、大満足でした。
近所のスーパーで売ってくれないかな～
アイゴのトトジャーキー
お次はジャーキー。
パッケージを開けて食べるだけ。まるサバに比べてなんて楽なんでしょう・・・
ビーフジャーキーのような弾力ある食感を想像していましたが、ポリポリと食べられてチップスのよう。
臭みもそれなりにありますし一夜干しと違い俗っぽさは否めませんが、これはこれでジャンキーな美味しさで悪くありません。
油の臭いがやや気になったのでフライパンで少し炒ってみました。
こちらの方が断然美味しい！
ビールのおつまみには最高ですね～
一応商品リンクを貼っておきますね。
一夜干し
トトジャーキー
次回更新は10月25日を目標にします。
残暑が厳しかったりゲリラ的に雨が降ったり変な気候が続いていますが、ご自愛ください。
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