間違いなく美味しい!だけど…?熟成カサゴと魚介類の本格ブイヤベース・〆のリゾット

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熟成カサゴをはじめとする魚介類をふんだんに使って、手間暇かけた本格ブイヤベースを作ってみました。

文句なく美味しい豪華絶品料理になるはずが、予想外の展開に!

本格ブイヤベースの作り方と、魚好きのあなたならわかるかもしれない?意外な結末を紹介します。

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先週金曜日に届いた大量のお取り寄せ魚を使った「まるサバごはん」シリーズもいよいよ大詰め。

9日目となる土曜日は、最後のお取り寄せ魚「カサゴ」を食べます。

カサゴ

届いてすぐのカサゴ

このカサゴもアカハタと同じように9日間丁寧に熟成させたもの。

アカハタの美味しさも格別でしたし、期待が膨らみます♪

 

土曜日の今日は近所のスーパーで朝市をやっています。

お取り寄せ魚はカサゴでおしまいなので明日からの魚を物色しようと立ち寄ってみると、いつも以上に品ぞろえが豊富!嬉しくなってしまいます。

魚介類を色々買い足してカサゴと一緒にブイヤベースにするのはどうかな?と思い立ちました。

和食や中華が続いていてそろそろ洋風の気分でしたし、ちょうど良い!

せっかく土曜日で時間があるので、よく作る手抜きブイヤベースではなく本格ブイヤベースを作ることに。

とっても手間がかかるので実は数年ぶりの本格ブイヤベース作り。どうなるでしょうか?

 

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熟成カサゴと魚介類の本格ブイヤベース

こちらのレシピを参考にしました。見ていただければわかりますが、材料も手順も多くすごく大変です。

レシピを書き起こすのも面倒くさ…もとい骨が折れるので、下の作り方はいつも以上にざっくり書いています。

 

今回使う魚介類はこちら。

ブイヤベースに入れる魚介類

ウマヅラハギ・お取り寄せした熟成カサゴ・オニオコゼ・エビ・ケンサキイカ

魚はすべて三枚におろし、エビは殻とワタを取り、イカも食べやすくサバきますこれだけでも結構大変)。

 

魚のアラに塩を振り、オーブンで30分焼きます。

魚のアラをオーブンで30分焼く

 

ニンニク・ニンジン・セロリ・玉ネギをオリーブオイルでじっくり炒め、

香味野菜を炒める

20~30分くらい炒める。手が痛い…

 

白ワインを入れてアルコールを飛ばしたら、焼いた魚のアラと水・トマトペースト・トマト・セロリの葉・ハーブ類を加えて2~3時間煮込みます。

ブイヤベースのスープを煮込む

 

これをザルとお玉で力いっぱい濾して塩で味を調えると、

ザルとお玉で力いっぱい濾す

これが凄く疲れる

 

ブイヤベースのスープになります。

ブイヤベースのスープ

美味しくないと承知しないぞという気持ちに

 

これらの野菜をスープに入れて煮込み、

ジャガイモ・ブロッコリー・パプリカ・ズッキーニ

下茹でしたジャガイモ・ブロッコリー・パプリカ・ズッキーニ

 

塩を振ってリードで包み軽く脱水しておいた魚の身とエビ・イカと、

塩を振って脱水した魚の身

 

ウマヅラハギの肝をはじめとする魚の内臓をスープに入れて軽く煮込めば、

魚の内臓

ブイヤベースには合いそうもないが、もはや他の料理にする元気もなく

 

ブイヤベースの完成です!

カサゴとその他魚介類の本格ブイヤベース完成

案の定内臓はそぐわない気がする

ふぅ~やっぱり手間がかかりかなり疲れました…でも美味しさは保証付きのはず。

白ワインと一緒に、いただきます!

 

 

・・・おいしい!

おいしい、けど…カサゴ、カサゴはどこ?????

色んな魚介類の味がミックスされて、メインのはずのお取り寄せ熟成カサゴの味が感じられません…

 

考えてみれば、カサゴの他に魚を2種類にエビ・イカ、大量の香味野菜やハーブ類が入っているので、熟成カサゴ単体の味なんてわかるわけがありません。

作る前に気づけよって?

おっしゃる通り…朝市で沢山の魚を前にして理性がふっとんでしまいました…

 

数年前に同じように本格ブイヤベースを作った時は、沢山の魚介類の出汁が混ざった濃厚なスープをすごく美味しく贅沢に感じました。

でも今は、確かに美味しいんだけど、もっと魚の個性を楽しめる料理の方が好きかもしれない…

数か月前のカナガシラの手抜きブイヤベースの記事で「本格的なブイヤベースにはさすがに負ける」と評したのですが、どうやら私はいつのまにか、自分が思っている以上に魚を愛しすぎてしまったようです。

 

でも間違いなく美味しいですし圧倒的なゴージャス感があるので、家族みんなでワイワイクリスマスパーティー☆などのシチュエーションにはもってこいの料理だと思います。

決して、魚オタクがしっぽり晩酌するための料理ではなかったのです…

 

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ブイヤベースリゾット

気を取り直して〆のリゾットを作ります。

米1合をオリーブオイルとニンニク・玉ネギと一緒に炒めて固めに炊き、ブイヤベースの汁に入れてさらに5~6分くらい加熱すれば、完成です!

ブイヤベースリゾット完成

ブイヤベースに入れ忘れたアサリをここで投入

・・・うん、これは期待通りのおいしさ!

ブイヤベースの旨みが凝縮されて余すところなく味わえます。

別の部屋で砂抜き中のアサリをすっかり忘れていたことに気づいた時にはどうしたものかと思いましたが、ブイヤベースからの味の変化も楽しめて結果的には良かったかもしれません♪

 

お取り寄せ魚を使った最後の「まるサバごはん」はちょっと意外な展開になりましたが、思った通りにいかないことも含めて魚を一匹まるごとサバいて味わう楽しみなのかなと思ったりもします。

今回も、自分の魚料理の好みが数年間で大きく変わっていることに気づいて感慨深かったな。

明日からの「まるサバごはん」も色んな発見が待っていると思うと、期待に胸が膨らみます!

お取り寄せ魚を使った「まるサバごはん」シリーズ、これにて完結です。

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カサゴの仲間(カサゴ属)は、カサゴ・ウッカリカサゴ・アヤメカサゴの3種しかいません。

カサゴと名の付く種は多いので意外ですが、その大半はフサカサゴ属に分類されるようです。

 

このカサゴ属の魚の同定について面白い論文※1を見つけました。

この論文では、カサゴ属の魚を姿かたちで種同定した後で、遺伝子配列に基づいて答え合わせしています。

アヤメカサゴは素人でも割と簡単に見分けられるので、論文中でも外見だけで完全に同定できていました。

問題はカサゴとウッカリカサゴです。

 

この論文では、例えば胸びれのスジの数(軟条数)の違い(カサゴは18本以下、ウッカリカサゴは19本以上)に基づいてカサゴとウッカリカサゴを識別しています。※2

カサゴはほぼ例外なくこの特徴を有していましたが、ウッカリカサゴについては15%も例外があるそうです。

つまり、ウッカリカサゴでも15%は軟条数が18本以下の個体がいるということです。

 

論文の結論としては、カサゴとウッカリカサゴは9割くらいは姿かたちで区別できますが、100%区別するためには遺伝子配列を調べない限りは無理ということでした。

そのため、私たち素人がカサゴとウッカリカサゴの識別を試みる実務的な意味はほとんどなさそうです。

築地でも味に差がないので区別なく売られているそうですし…(築地魚河岸三代目25巻Fish6カサゴでウッカリ(後編)参照)

とはいえ、お店では区別されていない種を自分で同定した時の小さな達成感は代えがたいものがあります。

これからもカサゴを食べるときは、とりあえずは同定を試みたいと思います。

 

※1Katoh, M., & Tokimura, M. (2001). Genetic and morphological identification of Sebastiscus tertius in the East China Sea (Scorpaeniformes: Scorpaenidae). Ichthyological Research, 48(3), 247-255.

※2よく言われる、背中の白い斑点の周りに黒い輪郭があればウッカリ、なければカサゴ、という同定形質はこの論文では使われていませんでした。

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