西京焼きなどの加熱調理が有名なマナガツオですが、実は刺身も絶品。
皮を引くのが難しいので炙り刺身にすると簡単です。
マナガツオの炙り刺身の作り方と、あまり知られていない大切なコツを紹介します。
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日曜日、いつものスーパーではなく少し車を走らせたところにある別のスーパーに行きました。
このスーパーは魚に力を入れている素晴らしいお店で、鮮魚売り場をチェックするのが週末の習慣になっています(パトロールと呼んでいます)。
今回もとりどりの魚が並ぶ中、購入したのは「マナガツオ」と「ヒゲソリダイ」。
マナガツオは関西では屈指の高級魚ですが、この日はかなりお安く売っていました。
恐らく底引き網で獲れて状態があまり良くないからだと思います。もちろん、血抜きなどの処理はされていません。
ヒゲソリダイに至っては30センチ弱で300円台とビックリのお値段。
なるほどエラの色が薄く状態は良くなさそうですが、なんといってもこの価格!文句なしです。
嬉々として家に持ち帰り、まずはマナガツオから「まるサバごはん」スタートです♪(ヒゲソリダイの記事はこちら)
マナガツオをサバく
マナガツオは骨が柔らかくてサバくのが難しい魚です。
普通の魚の三枚おろしのように骨に沿って包丁を動かすと、骨ごと切ってしまいます。私が下手なだけ?
状態はイマイチとはいえせっかくのマナガツオ、大きな失敗は避けたいところ。
慎重を期すためヒラメ風に五枚おろしにしてみましたが…
ところどころ骨は切れるわ中骨に身は残るわ…見るも無残なアラになってしまいました。
失敗したままでは終われない…なんとしても有効活用しなくては…
キッチンペーパーで血をできる限り吸い取った後にリードとラップで包んでチルド室に入れ、雪辱を誓うのでした。
五枚おろしなので、腹側の身と背側の身が表と裏で2サクずつ、合計4サクとれます。
くっついてきた中骨をそぎ落としたサクがこちら。
今日は腹側と背側の2サクを刺身にします。
残りの2サクはリードとラップで包んでチルド室に入れて、サバく工程は終了です。
マナガツオの炙り刺身
マナガツオは皮も柔らかく引くのがとっても難しいので、私はいつも炙り刺身にしています。
まずは腹側のサクを炙ってみると…
・・・おいしい!
でも、ちょっと炙りすぎたかな?
口に入れた瞬間は香ばしくてジューシーに感じテンションが上がるのですが、よく考えるとこれは香ばしさというよりもコゲの苦みです。
見た目も、しっかりした炙り目のおかげでいかにも手が込んでいるように見えるのですが、これまたよく見ると皮がチリチリでクレーターのような跡が残り、あまり美しいとは言えないかも?
反省を生かし背側はもう少し控えめに、ちょっと焦げ目ができるくらいで止めてみると…
・・・うん、美味しい~~~!
皮にはちゃんと火が通って口に当たらないのに、炙りすぎによるエグみは出ていません。香ばしさも適度に引き出された丁度良い塩梅に仕上がっています。
皮のいぶし銀も綺麗に残り、見た目の美しさも向上。
コゲの苦みや舌触りに邪魔されないので、マナガツオの味も食感もはっきりわかります。
歯ごたえがありつつもネットリととろけて、脂乗りは抜群だけど爽やかさもあり、そして、独特のマナガツオの香りが広がります。
キュウリのような、ちょっと青っぽく涼やかな夏らしい香り。
川のキュウリがアユなら、海のキュウリはマナガツオかも?
この香りを殺さないために…炙り加減、重要です。
マナガツオの炙り刺身、コツを掴んで美味しくできて大満足でした♪
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