大型天然ブリまるサバ反省会!美味しく食べ切るにはどうすればよかった?

ブリ

大型天然ブリの「まるサバごはん」シリーズ、西京焼き・幽庵焼きの続きです。

大型魚はすぐに加工&冷凍保存が吉! ブリの西京焼き・幽庵焼き
大きな魚を手に入れたら、一部はすぐに加工して冷凍保存するのが吉。真空パック器があれば、美味しさを保ったまま長期間保存することができます。この記事では大型天然ブリを例に、西京漬けと幽庵漬けの調理~保存とその味わいを詳しくレポートします。

 

全ての部位を食べ終わった大型天然ブリのまるサバですが、前回の記事でも触れた通り、反省すべき点がいくつかありました。

この記事ではそれらをまとめ、次の冬のブリに活かすための備忘録としたいと思います。

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今回のブリの消費スケジュール

まず、今回のブリの消費スケジュールのおさらいです。

今回のブリは、到着してから1週間かけて次の日程で消費しました。

ブリ消費スケジュール

 

上の表の料理名は大雑把に記していますが、具体的には部位ごとに次の図のような料理にしました。

一見バランスよく食べきっているように見えますが、何が問題だったのでしょうか?

以下、反省点を5つ紹介します。

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大型天然ブリまるサバの反省点

反省点1:内臓に時間を割きすぎた

ブリまるサバシリーズとして最初に作った内臓の煮付け

大型ブリの内臓だけあって、普通の魚では考えられないほどのボリュームがありました。

内臓を煮込む

「まるサバごはん」と銘打つからには内臓もしっかり食べきらねば!という使命感がありますし、全ての器官が大きいので食べなきゃもったいないような気持ちにさせられるのですが、そもそも魚の内臓で通常食べるのは胃と肝臓くらいです。

おまけに幽門水はとにかくキモイ。

キモさしかない

キモさしかない

キモすぎて味はよく覚えていませんが、たいして美味しくないもののために2日ロス!これは痛かった…

いくら「まるサバごはん」でも、胃や肝臓だけ抽出して1日で食べきってしまうのが得策だったと思います。

反省点2:カマの臭み対策をするべきだった

2日目に塩焼き3日目にコンフィで食べたカマ。

ブリカマ塩焼き

塩焼き

ブリカマのコンフィ

コンフィ

2日目の塩焼きの方はよかったのですが、3日目のコンフィは少し臭みが出ていました。

それでも筆舌に尽くしがたい美味しさでしたが、より良い味わいを追求するなら早めに臭み対策をすべきだったかもしれません。

具体的には、塩焼きにするカマは塩を振って真空パック冷凍、コンフィにするカマは香味オリーブオイルに漬けた状態で真空パック冷凍するのが良いのかな?

冷凍による味の変化があるのかどうかは未知数なので、次の機会に試してレポートしますね。

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反省点3:アラ出汁を早々に使うべきだった

今回はアラ出汁を使うタイミングを完全に逸し、4日目のブリしゃぶでようやく登場。

しかも、よりにもよって圧力鍋でグツグツ煮出すという体たらく。

当然ながら臭みが出てしまいました。

やはり、アラ出汁系の料理は最初にするべきでしたね…

こんなことはまるサバごはんの基本中の基本のはずでしたが、今回はアラ以外に食べたいものがたくさんあり、ついつい後回しにしてしまいました。

同じくアラで作ったブリ大根は2日目に調理したおかげで5日目でも臭みなく美味しく食べられたので、なんといってもアラの調理は早め!(もしくは冷凍)が原則ですね。

反省点4:身をもっと保存に回すべきだった

今回は12サク中8サクを未加工のまま熟成処理したために、4日目のブリしゃぶで臭みを感じた段階で生のままのサクが3つも残っていました。

慌てて白菜包み蒸し西京焼きにしたところ、白菜包み蒸しの方は美味しく食べられましたが、西京焼きは初日に加工して真空パック冷凍したものとは雲泥の差に。

白菜包み蒸し

白菜包み蒸し

西京焼き

西京焼き

8サクも熟成させようと欲張らず、2~4サクほど余分に保存に回すべきでした。

その際に塩分控えめの干物にしてしまえば、白菜包み蒸しだけでなく照り焼きにするなど、加工の自由度も上がりそうです。

干物の真空パック冷凍で味が落ちないのは実証済みなので、積極的に活用したいところです。

反省点5:家庭でのブリの熟成は難度が高かった

ハタなどの純粋な白身魚に比べて、ブリは血合いに臭みが出るのが早いので熟成の難度が高いと思いました。

リードに包んでさらにラップで巻いたサクをチルド室で保存という、普通の家庭で普通にできることを行った上で、刺身は2~4日目がピークで5日目からは臭みが出たり味が抜けたりするという結果になりました。

白身魚なら同じ処理で1週間程度は持つことが多いことを考えると、家庭でのブリの長期熟成は難しいと言えそうです。

これ以上を求めるなら、刺身の記事でも紹介したようにプロ仕様の処理(キッチンペーパーとアルミホイルに包んだサクを真空パックにして氷水に浮かべる)が必要になりますが、家庭でそこまでするのはあまりにも大変。

上でも述べたように熟成にかけるサクはほどほどにしておいて、さっさと加工するのが良さそうです。

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大型ブリの理想的な消費スケジュール

以上の5つの反省点をもとに、大型ブリの理想的な消費スケジュールを考えてみました。

青いマスは理想的な消費日を、「×」は上で紹介した今回の消費スケジュールのうちボツになったものを示しています。

今回のブリまるサバは苦戦しましたが、このスケジュールなら自分のペースで最後まで美味しく楽しめそう!

次の冬のブリはこれを基にまるサバしてみます。また経過を報告しますね。

 

大家族や友達とワイワイブリパーティーをして一気に食べ切るのが一番なのでは?という意見には耳を塞ぎつつ、大型天然ブリのまるサバシリーズ完結です。

コメント

  1. くろたき より:

    はじめまして。神経締めについて調べていたらここにたどり着きました。
    論文など引用されていて、すんなり納得できて非常に参考になりました。
    また、魚の熟成という個人で行うには冒険的なジャンルの体当たり的な記事はかなりの好奇心をそそられました。
    これからも見に来ます。
    更新お待ち申し上げております。

    • marusabagohan marusabagohan より:

      コメントありがとうございます。
      お褒めいただきとても嬉しいです!
      最近更新が滞っていたのですが、大変励みになりました。
      次はサケについて書いていこうと思っているので、よろしければまた見に来てください。

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