大型天然ブリの「まるサバごはん」シリーズ、紅菊盛りの続きです。
巷で話題の低温調理器。
食材を一定の温度で長時間かけて加熱することで柔らかく仕上げることができるという代物です。
私もブームに乗じて早々に買ったはいいものの、使うのはステーキ肉ばかり…こんなサイトを運営していながら魚にはほとんど活用できていませんでした。
このたび大きな天然ブリカマ2つを前にして、両方とも塩焼きにするのは勿体ない、新作に挑戦しようと奮起。
低温調理器を使って「ブリカマのコンフィ」を作ってみます。
ブリカマのコンフィ
昨日の塩焼きにしなかった方のカマを使います。
ニンニクと唐辛子で香りをつけたオリーブオイルをジップロックに入れ、その中に塩を振ったカマを漬けます。
ウォーターバス(ここでは水を張った発泡スチロール)に低温調理器を取り付け、ジップロックを少しずつ水に入れながら空気を抜き、口を閉じてカマ部分が完全に水に浸かるようにします。
低温調理器を55度にセットして2時間ほど放置した後…
カマを取り出してお皿に盛り、黒コショウを振れば完成です!
しっとりツヤツヤで美味しそう~!いただきます!
・・・えっ、これはちょっと待って…
美味しすぎる……!!!
特にお腹に近い部分が…昨日のカマ塩焼き以上の、思わず表情が緩むほどの柔らかさ…
今まで散々お伝えしているように、天然ブリはとにかく脂の質が良いのですが、その脂とニンニク香のオリーブオイルの掛け合わせがもう…本当に尊いです…
ただ、獲れて4日目のブリなので、血合いの部分やエラの付け根からは若干の臭みを感じます。
本当なら、カマを食べるのはもっと早い方がよかったのかもしれません。
それでもなお、お腹に近い部分は最高の美味しさ…
さっきも言ってたよ
いや、本当の本当に美味しくて、言葉がうまく出てこないんです…感動しちゃった…
お腹に近い部分とは、カマ塩焼きの時にも示したこの部分のことなのですが、
塩焼き以上に神がかった美味しさ…これが聖域か…。
低温調理器を買って早一年半、こんなにも美味しいものを今まで知らなかったなんて…
低温調理器を持っている方は絶対作るべき料理ですし、持っていない方にはこの料理のために低温調理器を買うことを強くオススメします!!!(低温調理器の信者と化す)
おまけ:トリミング部位のアヒージョ
この日は獲れて4日目の熟成刺身を食べた日なので、例によってトリミング部位(酸化で黒ずみ、刺身では食べられない部分)が残りました。
昨日は紹興酒炒めにして食べたトリミング部位ですが、今日はコンフィで残ったニンニク入りオリーブオイルでアヒージョ風にしてみることに。
出来上がったものがこちら。
う~ん、ブリしか入っていないのに「ごった煮」感がすごいです…
味は、美味しいところは美味しいし、臭いところは臭いといった感じかな。コンフィに全力投入しすぎておざなりの感想
基本的には茶色い部分は臭いです。昨日の紹興酒炒めは臭くありませんでしたが、さすがにもう一日経つと厳しかった模様。
白い部分は臭くありませんが、やっかいなことに時たま地雷のように臭いところに当たります。おそらく胆のうが付いてしまった腹膜ですね…
よって、一口ごとに「臭い・臭い・美味しい・臭い・美味しい・臭い・臭い」といった具合に味が移り変わります。
…ロシアンルーレットかな?
面白みはありますが、オリーブオイルにコンフィの残り香を感じながらコンフィの思い出に浸って食べ進めるタイプの料理で、トリミング部位の良い使い方を見つけたとはまだ言えませんね。
ただ、コンフィだけは本当の本当におすすめです!ぜひ!
大型天然ブリの「まるサバごはん」シリーズ、次回は「ブリしゃぶ」です。
コメント